2022.02.25 Technical Information

黒海及びアゾフ海のウクライナとロシア連邦間の領域及び排他的経済水域(EEZ)での治安状況の緊張に伴い、現在、船舶が黒海内のロシア連邦及びウクライナの海域にある全てのリベリア籍船の船長は、船舶の保安レベルが“レベル3”と同等であることを認識し、船舶保安計画に従って予防措置を講じる必要があります。また船舶がロシア連邦及びウクライナの海域ではない黒海内を就航している船舶の船長は、船舶の保安レベルが” レベル2” と同等であることを認識して、船舶保安計画に従って予防措置を講じる必要があります。


(Reference: Black Sea EEZ MAP)

(Reference: Black Sea EEZ MAP)

 

アゾフ海では2022年2月24日以降船舶の航行が禁止されていると報告されています。

アゾフ海への航行はしないでください。黒海で運航する船舶、特にウクライナとロシア連邦のEEZの近くで運航する船舶は、ウクライナとロシアの海域を避ける必要があります。

黒海東部に位置する港の商業活動、およびトルコ、ジョージア、ブルガリア、ルーマニアの排他的経済水域(EEZ)については、現時点では影響を受けていません。
現在、黒海のウクライナとロシアの港にある船舶は、可能であれば地元の港湾当局のガイドと指示に従って、直ちに出港することが推奨します。

運航者と船長は、船舶の予定されている運航、航海、その他、船舶に関連する活動(船内作業)等が今後、同海域での軍事作戦のリスクにさらされない事を確保しなければなりません。これらの地域で運航している船舶は、GPS干渉、AISスプーフィング(偽の情報)、および/またはその他の通信妨害に遭遇する可能性があることを十分ご理解ください。

船舶は、AISを有効に運用及び確認し、(但し、船長がAISの運用を継続すると船舶の安全及び保安が損なわれる可能性があると考えられる場合及び船舶の保安に直結する事案が差し迫っている場合を除く)SOLAS の規定に従って、VHFでのアクセスとVHFの16 チャネルの継続した監視を行う必要があります。また軍用船からの連絡や通知があった船舶は、その指示に従う必要があります。

この事態(ロシアとウクライナ間の事態)は、刻々と変化していますし、急速に変化していく可能性があります。船主(船舶所有者)、オペレーター、船舶管理会社のCSO及び船舶の船長は、常に進展を監視しながら施設の状態、危険な海域、一時的な港の閉鎖および航行制限に関する最新情報について、地元の港湾代理店および現地のP&I関係会社と緊密に連絡することをお勧めします。

船舶管理会社と船長は、黒海に入る前にリスク評価を完了する必要があることをご理解ください。また、リベリア船舶は、保安上の事件や疑わしい活動等に遭遇した場合、直ちに船舶保安警報システム(SSAS)を作動させ、リベリア海事保安局に通知してください。

リベリア海事保安局の連絡先は以下の通りです。

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Email: security@liscr.com
Phone: + 1 703 790 3434
時間外の連絡先(AOH : After Office Hour)
AOH Email: dutyofficer@liscr.com
AOH Phone: + 1 703 963 6216

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更なる情報や詳細については、リベリア海事保安局(セキュリティ部門)security@liscr.com

にお問い合わせください。

 

【添付資料】:

MARINE SECURITY ADVISORY – 03-2022 on February 25 2022 ( 英文及び和訳)

MARINE SECURITY ADVISORY – 03-2022 on February 25 2022(English)