リベリア船籍、コンピュータ上で受講できる サイバーセキュリティ・船舶保安研修プログラムを発表

2017.10.17 News & Event

PRESS RELEASE (10/17)
リベリア船籍、コンピュータ上で受講できる
サイバーセキュリティ・船舶保安研修プログラムを発表

 

リベリア船籍は、コンピュータ上で受講できる「サイバーセキュリティ・船舶保安研修プログラム」(Cyber and Ship Security Computer-Based Training programme, "CBTプログラム")を発表しました。この研修プログラムは、マルウェア、ネットワークセキュリティ、IDの盗難、リスク管理、といったサイバーセキュリティと、海上保安に対する一般的な脅威に関し総合的概論を提供するものです。

リベリア船籍を運営するLISCR(本部:米国)の海上保安部長、ヨルゲン・パルムバックは、次のように述べています。「サイバー攻撃は、今日の海事産業における保安上の最も深刻な、新たな脅威として認識されています。40%以上の船員がウィルスやマルウェアに侵された船舶で航海したことがあるといわれていますが、その一方で、サイバーセキュリティに関する研修を受けたことのある船員は8人に1人しかいないとされています。」

「海運会社、船舶および港湾が、急増するサイバー攻撃の脅威から適切に守られていないことは、近年明らかになっています。IMOは、船主と船舶管理会社に対し、2021年までに船舶保安計画にサイバーリスク管理の方策を組み込むことを要求する決議を出しています。リベリア船籍は、海上と陸上スタッフの両方が、全体的なセキュリティスキルのアップデートの一環として、サイバーセキュリティ研修を受ける差し迫った必要があると考え、今回この問題に対して先を見越した対応、すなわちCBTプログラムの開発を行いました。」

「CBTプログラムは、サイバーセキュリティに加え、一般的な海上保安上の脅威についても総合的概論を提供します。犯罪活動のリスク、船舶保安上の脅威、港湾を拠点とする違法薬物取引のリスク、本船上における保安関連の役割と責任、およびISPSコードの紹介といった内容です。さらに、毎年2,000人ほどが見つかっている密航者や2009年以来毎年平均300以上発生している海賊による攻撃についてもカバーしています。」(前述ヨルゲン・パルムバック)

この研修プログラムは、完了まで2時間ほどを要します。4つのパートで構成されており、設問に答えると、同時進行で評価がなされていきます。研修を無事完了すると、完了証明書が発行される仕組みです。

CBTプログラムは、STCW条約におけるセキュリティアウェアネス研修(セキュリティに対する意識についての研修)の要件を満たしています。さらに、研修完了後に発行される証明書は、リベリア船籍の船員証書部門においても、セキュリティアウェアネスのSQ(スペシャルクオリフィケーション)取得のための証明書として認められます。

この研修プログラムは、その立場に拘らず、会社・船舶・船員が直面する脅威に対応するためにより高レベルな研修を必要とする、全ての人に推奨されます。

プログラムの詳細については、リスカジャパンにお問い合わせいただくか、リベリア船籍ホームページ www.liscr.com/CBT (英文) をご参照ください。

【リベリア船籍について】
リベリア船籍は、世界で最も電子化が進んだ船籍国として知られている。船舶およびその乗組員に対する高い安全水準と船主に対する質の高い迅速なサービス提供には、長年かけて築いた実績がある。さらに、安全性や環境保護の維持向上のための国際的な規則制定に対するリベリア船籍の貢献は、高い評価を受けている。

 

原文(英語)
PR1017 - Liberian Registry launches cyber and ship security computer-based training programme